アイシングのコツ

2005/5/15

text/ I. Kitano

 

スポーツ選手がアイシングをするのは当たり前の時代になりました。しかし、その方法にもいろいろあります。今回はメジャーリーグ・マイナーリーグのほとんどのチームが行っているアイスパックの作り方に関して紹介したいと思います。

皆さんはアイシングをする時はどのようにアイスパックを作りますか?ビニール袋に氷を入れて、できるだけ中の空気を抜いて袋をくくると思います。そうすれば、空気が入って膨れていないため、氷に触れる面が増えます。これが基本的な方法です。これは、日本だけではなく世界共通だと思います。しかも、使い捨てと言う点で良いと思います。

しかし、メジャーリーグとマイナーリーグではほとんど袋を使いません(中には使うチームもあります)。その代わりにタオルを使うので、アイスタオルと呼びます。作り方は下の写真で説明します。



バスタオルくらいの大きさのタオルを広げ、氷をタオルの上に2杯分すくって、真ん中を中心にして右と左に均等になるように載せます。

手前側と奥側のタオルが氷の上で重なり合うようにたたみます。

右端(左端)を先に真ん中の方にたたみ、次に左端(右端)を真ん中の方にたたみ、アイスタオルの完成です。

完成したアイスタオルはクーラーの中に入れておきます。ある程度置いておくと氷が少しは溶けますが、重みとその溶けた水分でしっかりと固まり、アイシングをする時には体に上手くフィットします。

 

皮膚に当たった感覚も、袋を使って作るよりもゴツゴツ感がないので良いと思います。また、少し溶けた水分をタオルが含んでいるので、アイシングをした際の冷たさも袋で作るよりも良いかも知れません。袋を使うよりも大きな部分を均等にアイシングできるのでいいと思います。ただ、持ち運びに不便なのと使い捨てができないことがよくない点かもしれません。良ければ、試してみてください。

 

 

北野 一郎
ATC(NATA公認アスレティックトレーナー)
プリマス州立大学大学院修了
MLB フィラデルフィアフィリーズ マイナーリーグアスレティックトレーナー

※2005年現在